生焼けの肉(特盛)

140字で収まらないくだらない日常の思考をダラダラ語るブログです。

迷惑メールに敗北する話

 自分がよく使うメールアドレスに「世界 .救済 :財団から10億の振込があり ます」とか「ヤ    .マトから不在通知です」などちょっと怪しい文章のメールが届いたことは無いだろうか。勘が良くなくてもさすがに分かるだろうが、当然迷惑メールである。

 大企業のサイトにだけ登録するようにしているし、迷惑メールフィルタも強度高めで使っているのだが、どういうわけか年間を通して何件かこういう迷惑メールの類が届いてしまう。来ない人はぜひ生きるコツを教えていただきたい。

 届くのはしょうがないので、そういったメールは「10億あったらセ〇キンリスペクトでアヴェンタドール乗りたいな」とか「いやぁ、記憶にないうちに変なものポチッたかと思ったわ」などと思いながら粛々と削除していく。

 

 弊大学ではネットリテラシー教育に力を入れており、学年によっては講話も行われている。

 昨年の夏には迷惑メール対策と題して、「大学に登録しているアドレスに迷惑メールを模したものを送ります。気づいた人はリンクを開かないように。開いたら注意喚起のページが開きます。」と通知があった。それらしいリンクの貼ってあるメールには気をつけようと、私は大学からの安否確認訓練メールすら開かないという徹底的な対応をしたが、結局模擬メールにはついぞ出会わなかった。

 

 さて、話は変わるが、今年に入って大学にメールで提出しなければならない重要な書類があり、フリーメールで送るのはどうかと思った私は約2年振りに大学支給のメールアドレスを使用した。基本的に大学教員との連絡は大学のアドレスを利用していたが、不真面目な私は2年以降、それを使う機会がなかったのだ。それだけ使っていないアドレスだ、あっても大学からの大して意味の無いメールだけだろう。そうタカをくくっていた。

 

 受信フォルダの1番上に燦然と輝く「私物の撤去をお願いします。 sengakuji1973@某フリーメール.jp(仮)」の文字。

 

「「 なんの事だよ。」」と思考が停止する。まるで事実のような文体と、いかにもポケモンGOで出てきそうな苗字+西暦のメールアドレス。大学のメールにフリーメールから?誰が、何のために?動揺し、冷静さを失った私は迂闊にもメールを開いてしまう。(1アウト)

 

「私有地にダンボールに入った書類が放置されていました。その書類に書かれたメールアドレスに連絡させて頂きました。至急対応お願いします。」

いや、俺2年間このメール使ってねぇから。

しかし、「記憶にないうちにポチッたか」と不安になるレベルで物忘れが激しい私である。この瞬間、動揺は最高潮に達する。

 (書類が入ったダンボール廃棄した記憶ないぞ。そもそもこのメアド使ってないし、大学側の廃棄のミスとかだろ、俺関係ないだろ) などと失礼なことを考えていたが、ここで違和感を感じる。

 

 メールが届いているのは昨年の夏。落ち着いて受信フォルダを確認してみると、このメールの1週間前に「迷惑メール訓練について」との学務からの連絡が。何を隠そう、こいつが例の迷惑メール対応訓練だったのだ。あれから1年、まさかの邂逅である。冷静さを取り戻した私はこのメールを受信拒否フォルダへと叩き込んだ。

 

 人は想定外のことが起こって動揺した時や、心が弱ってる時に普段なら気づくようなことに気づかなくなる。大企業での個人情報流出がなくならない理由を今回の事象で体験することができた。

 想定外のことが起こったら、慌てずに落ち着いて周りを確認してから行動を起こすようにしよう。そういう隙を犯罪者は狙っているのだから。

 

 あと学務、次は騙されねーからな。

 

おまけ

 添付されていた注意喚起のリンクを開こうとしたらリンク切れてた。(2アウト)